啓蟄の苗づくり
2017年 03月 11日
二十四節季では「啓蟄」を迎えました。
3月6日頃(2017年は3月5日)
および春分までの期間。
太陽黄径345度
雨水から数えて15日目頃。
啓は「ひらく」、蟄(ちつ)は「土中で冬ごもりしている虫」の意味で、大地が暖まり冬眠していた虫が、春の訪れを感じ、穴から出てくる頃。
菰(こも)はずし を啓蟄の恒例行事にしているところが多いですね。
まだまだ寒い時節ではありますが、一雨ごとに気温が上がり、日差しも徐々に暖かくなってきます。春雷がひときわ大きくなりやすい時季でもあります。
八百屋さんの店先に山菜が並び始めます。旬の食材で春の訪れを味わいましょう。
※実際に、動物や虫(種類によって違いますが)が冬眠から目覚めるのは、最低気温が5度を下回らなくなってから、平均気温が10度以上になってからだそうです。
カーロファームも畑の雪が融けて、春の日差しが暖かくなってきました。
2017年の野菜作りもいよいよスタートです。
雪は融けたのですが、標高が900m近くある富士ケ嶺高原では
夜間はまだまだ冷え込みます。
下の温度計は、最低気温と最高気温を計れるものです。
ビニールハウスの中にぶら下げています。
左側の青い目盛りの下端が、最低気温です。
まだ3月でも -10℃を指しています。
外での栽培は苗が凍ってしまい育たないので、
ハウスの中で種を播き、苗を育てることから一年は始まります。
まずはハウスの中の育苗床の準備です。
さすがに夜間でも氷点下になってしまうと、苗がやられてしまうので、
ホットカーペットで、簡易的な電熱温床をつくります。
カーロファームのお隣の(株)アグリパワーさんから、
木製パレットを廃棄するというのでいただいてきました。
近隣の牧場から出る牛糞等を材料にした、良質な堆肥をつくっていて
いつもお世話になっています。
ちょっと木が割れていたりするのですが、まだまだ使えるので
このパレットを、カーペットを敷く土台にします。
カーペットに土が直接ついてしまうと、電化製品なので壊れてしまうからです。
苗に水やりができるように、防水のためマルチを被せます。
この上に、ズラーッとポット苗を並べていきます。
苗土は買うと高いので、畑の土をそのまま使っています。
台車に畑の土をとって来て、ふるいにかけて、
小石などを取り除き、サラサラの状態にします。
種を置いたら、人差し指の第一関節の半分位の深さで、種を押し込みます。
野菜には「好光性種子」と「嫌光性種子」というものがあります。
レタスやニンジンなんかは好光性種子です。
文字の通り「光を好む」という意味で、
光が当たるように覆土してあげないと発芽が悪くなります。
下のように土を乗せたら、手のひらで土をサーっと伸ばして、
うっすらと種に土が被るようにします。
逆に大根・トマト・ナスなどは嫌光性種子です。
この場合は土を厚めに被せてやらないと発芽しにくいのです。
↓は畑の近くの見晴らし場から眺めた、夕方の本栖湖です。
春になって日が落ちるのがだいぶ遅くなってきました。
いよいよ今年もはじまったなぁと、しみじみ眺めておりました。
by caro-farm
| 2017-03-11 09:33
| 農作業
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